韓鶴子女史み言アーカイブ

韓鶴子女史が語られた至宝のメッセージ

女性にゆだねられた世界の平和②

愛が干からびていることが根本問題

 昔から、家庭を守り育むことは、私たち女性に与えられた固有の特権であり、使命でした。ところが今日のこの社会には、私たちの家庭を脅かす根本的な要素があまりにも多くあります。

 今日の世界の問題は、軍事力や経済力を発展させたからといって解決できるものではありません。むしろ外的な成長と開発に比例して、伝統的な価値観の崩壊や社会秩序の混乱など、より多くの内的な問題が増加の一途をたどっているのが実情です。

 今も地球上では、数千万の人々が飢餓にあえいでいます。しかし、これは食糧問題である前に、愛の問題なのです。飢えに苦しむ彼らを自分の息子、娘、自分の兄弟、自分の父母として見ることができない、愛が干からびてしまっているところに、より根本的な問題があるのです。

 今日の社会は、日ごと、犯罪に病み、麻薬のために衰えています。人類は、核戦争の危機を避けることはできても、希望の明日より絶望の暗雲が、その未来を一層暗くしています。

 こうした世界の問題は、決して部分的、表面的な治療だけでは治せない、根本的なものなのです。もしも、歴史を背後から摂理されてきた神様を排除したまま、人間だけでその解決点を模索しようとするなら、その結果は失敗に終わるしかありません。

 それゆえ文鮮明総裁は、「頭翼思想」と呼ばれる「神主義」を宣布し、あらゆる苦難を経ながらも、ついに人類が今日の問題を解決することができる、勝利の新しい地平を開いたのです。

 人類が神との関係を回復し、神の真の愛を中心として、真の理想の家庭を新しく打ち立てることこそ、本当の世界平和の門を開くことになるのです。

 この「頭翼思想」は、アメリカだけでなく、無神論共産主義思想によって統制されてきたロシアでさえ、既に数万人の若者と知識人たちに神様の実在を確認させ、真の家庭の理想に目を開かせています。理想家庭を通して、自分を犠牲にし、他のために生きる真の愛を訓練することによってのみ、人種間の対立や暴力、貧富の葛藤、ひいては国家や民族の利己主義など、今日の諸問題に対し、その解決の糸口を見いだすことができるのです。

日本と韓国が一つになってアジアヘ

 文総裁は「神主義」を実現するために、生涯にわたって多方面の努力を傾けてきました。統一教会(現世界平和家庭連合)を基盤として、「科学の統一に関する国際会議(ICUS)」、「世界平和教授アカデミー(PWPA)」、「世界言論人会議(WMC)」、「世界平和頂上(サミット)会議)」、「世界宗教議会」、「世界平和連合(FWP)」、「世界平和宗教連合」、「世界大学生原理研究会(W-CARP)」、そして、「国際芸術公演団体」など、すべて等しく神様を中心とした平和世界の建設を、その理想と目標にしています。

 特に理想家庭を通じた世界平和実現に心血を注いできた文総裁は、「アジア平和女性連合」と、「世界平和女性連合」を創設した主役でもあるのです。そればかりでなく、世界平和のため、世界各国の統一された基盤と努力を連帯的に強化するために「世界平和統一堂」(The House ofUnification for World Peace)を創設されました。

 さらに文総裁は、宗教界、思想界、学術界、言論界、教育界、科学技術界、そして文化芸術界など、世界の頂上の基盤をつくり上げました。このあらゆる分野が結束して大行進を始める日に、私たちの願う平和の世界が、すぐ目の前に展開することでしょう。

 真の愛とは、本来限りなく与え、また一層「ため」に与えようとするものなので、その前に怨讐という言葉はありません。そのため、真の愛を中心とする「神主義」を実践するために、あらゆる無理解と迫害、中傷、謀略、そして数え切れない苦難を経験してきた文総裁ではありますが、その前に怨讐という概念はあり得ないのです。

 以前は、自由世界の仇敵と見られていたソ連に行って、ゴルバチョフ大統領に会い、また北朝鮮を訪問し、金日成主席にも会って、神様の真の愛を中心とする平和の原理、「頭翼思想」を訴えたのです。「ため」に生き、また「ため」に生きようとする真の愛を実践するためには、文総裁は地の果てまでも行かれる方なのです。

 
韓鶴子総裁講演集」より