韓鶴子女史み言アーカイブ

韓鶴子女史が語られた至宝のメッセージ

真の父母と成約時代⑤

一つになることは必然

 神様はキリスト教を発展させ、再臨主の道を直(なお)くするために、アメリカのようなキリスト教絶対圏の国家を育成されました。彼らが悟ろうと悟るまいと、その当時、韓国の牧師たちは全世界のキリスト教を代表する立場にいました。第2次世界大戦後、アメリカと世界のキリスト教界は夫と一体化できなかったために、アメリカはその時から没落の道をたどり、道徳的権威もすたれ始めました。第2次世界大戦後のアメリカとキリスト教界は、カインとアベルが一つとなった勝利的な基台の上に立っていました。再臨主を迎える時は熟していました。しかし、結果は再臨主を迎えることに失敗し、附和雷同して、全世界が夫の活動に反対するようになりました。したがって、夫は荒野に追われ、どん底まで追い落とされたのちに、再びはい上がってきました。

 このようにして、韓国動乱による冷戦が始まりました。第2次世界大戦の時と同様に、世界は再びカイン圏とアベル圏に分かれました。十字架上でイエス様を不信した左側の強盗と同じく神を否定する共産主義がカイン型の世界を代表して立ちました。一方、神様の実在を信じるキリスト教民主主義はイエス様の右側の強盗と同じく、アベル型の世界を代表するようになりました。

 韓国に来られる再臨主は、神様のみ旨に従って、この敵対関係にある世界を一つにしなければなりません。その中心地が南北に分かれた韓半島です。そこでは、蕩減原則によって2人の父が対決しています。北側のカイン的父(金日成主席)と、南側のアベル的父(文鮮明師)とが一つとなって、神様を中心として世界平和の基地を築かなければなりません。この2人の父の統一は、共産と民主の統一ばかりか、全世界の統一につながっています。それで国連軍の16カ国の投入も、人類の祖国統一のためになされました。

 第2次世界大戦の時には、キリスト教を中心としたイギリスとアメリカとフランスが中心でしたが、その失敗を復帰するために、このたびは統一教会の「統一思想」によって、民主主義世界を代表して再び選抜されたエバ国日本と、アベルアメリカと、カイン国ドイツと、自由世界が一体となって、世界的アダム国である韓半島の南北統一をなさなければなりません。

 人間始祖の堕落を償うために、母であるエバは、兄弟のカイン、アベルを再び生み直さなければなりません。それで、日本国内には戦後50年間、韓国居留民団(在日本大韓民国民団)と朝鮮総連在日本朝鮮人総連合会)とを抱えております。それゆえエバ国家日本は、まずこれらを一つにし、次にアダム国家まで一つにし、さらにはアジア文明圏と西洋文明圏を包容して、世界平和に向かう太平洋文明圏を建設しなければなりません。

 私たちはまた、ユダヤ教キリスト教を代表した立場で、イスラム教徒たちとの和解を促進してきました。この冷戦の間、夫は失ったメシヤを迎えるための基盤を取り戻すために、個人、家庭、氏族、国家、世界、そして天宙的な次元まで、壁を取り除くための闘いをしました。このために、夫には最小限40年の期間が必要でした。この40年の間に夫は、イエス様の誕生の時までの4000年と、創世以来の聖書歴史6000年を蕩減復帰したのです。

 このような蕩減をなしたのちに、カイン型国家群とアベル型国家群の和解を見るようになり、ついに冷戦の終結をもたらしました。この課題は、全世界160カ国が参加した1988年ソウル・オリンピックの時に、統一教会によって完了しました。このことが、北朝鮮と韓国が、160、161番目の加盟国として国連に加入する条件となりました。

 過去数十年のことを考えれば、夫は言うに言えない無理解の中で生きてきました。北朝鮮では共産政権の下で3年間、強制収容所に捕らわれ、その後も神様の仕事を続ける中、無実の罪で6回も獄中生活をしたのです。そればかりでなく、言論界は夫が「自分個人の利益のために若者たちを洗脳する悪魔のような者だ」とあざけり、悪評判を広めてきました。皆様の中に、「文鮮明先生こそ全世界的に、最も多くの迫害を受けた宗教指導者である」と言えば、これに異議を申し立てる人がいるでしょうか。旧約時代と新約時代を併せて、歴史上のすべての失敗を取り戻すために、夫と私は蕩減の道を歩んできました。

 キリスト教文化を根としているアメリカを新約時代に例えるならば、韓国は旧約時代に例えられます。最初の20年間、夫は韓国でイスラエルのような立場に立つ韓国とユダヤ教のような立場にある統一教会を中心として旧約時代の蕩減路程を歩みました。この基台の上で私たちは1960年、国家的次元で真の父母の聖婚式を挙げました。その後、1971年、私は夫と共にアメリカに渡りました。そして、その後20年間、私たちはアメリカで新約時代を完成し、成約時代を出発するための蕩減路程を歩みました。その結果、私たちは神様を中心とした真の愛、真の生命、真の血統の根源となる、真の父母の家庭を樹立することができました。


韓鶴子総裁講演集」より