韓鶴子女史み言アーカイブ

韓鶴子女史が語られた至宝のメッセージ

神様と人類が探し求める平和の国と世界①

「天宙平和統一国日本大会」
2001年11月5日、福岡大会、グランド・ハイアット・福岡
        6日、高松大会、マツノイパレス
        7日、大阪大会、三井アーバンホテル
        8日、神戸大会、ホテル神戸オークラ
        9日、名古屋大会、ヒルトン名古屋
       10日、東日本大会、京王プラザホテル
       11日、千葉大会、東横イン千葉ポートスクエア
       12日、東京大会、ホテルオークラ東京


 尊敬する各界指導者の皆様!

 歴史的な大転換の時を迎え、今日の韓国の統一と世界の平和を憂慮する指導者たちが一堂に会しました。去る9月11日、ニューヨークとワシントンD・Cで起こった惨劇(同時多発テロ)は、全世界に驚きと衝撃を与えました。平和と安全に対する懸念とともに、現代文明と人類の未来に対する深刻で根本的な疑問を再び投げ掛けたのです。

 折しも、10月19日から22日まで、ニューヨークでは意義深い国際会議が開かれました。私が創設した「世界平和超宗教超国家連合」と「世界NGO連合」である「WANGO(ワンゴ)」との共同主催により、全世界101カ国から元・現職国家元首ユダヤ教キリスト教イスラム教・仏教・儒教などの主要教団の最高指導者、学界、そして各国の「NGO」の代表など、400人以上が参席し、真摯かつ深刻に今日の世界が当面している危機と、これを平和的に解決するための方案を模索し、討論しました。

 恒久的、かつ根本的な平和世界の実現に対する私の構想を、その開会演説において伝達した次第であり、きょうこの時間、私の所見の一端を分かち合おうと思います。

 きょうお話しする題目は「神様と人類が探し求める平和の国と世界」です。人類は、歴史を通して平和世界を希求してきました。しかし、その夢は、1度も実現することがありませんでした。振り返ってみれば、政治的・軍事的対立が熾烈だった冷戦が終息し、多くの人々が高度化した科学文明の基盤の上で、人類が願ってきた平和と安定の新時代が来るものと期待していました。

 ところが、葛藤と憎悪、利己的欲望が私たちの中にそのまま残されており、またそれが、別の形態のさらに大きな災禍を生んでいることを、今になってようやく実感しているのです。無辜(むこ)の人々に対する暴力が罪悪であることは自明であり、このような行動は、必ず終息させなければなりません。

 それならば、このような葛藤と闘争を根元から除去する解決策は何でありましょうか。憎しみと葛藤と闘争の種は、どこに植えられて根を張っているのでしょうか。それは、人類始祖の最初の家庭の中に植えつけられたものでした。その根から代を重ね、葛藤と闘争が綿々と続いてきているのです。

 そうであれば、葛藤と紛争を解消し、平和を実現する道はどこに求めなければならないでしょうか。人類はこの間、葛藤と紛争を克服し平和を実現する道を、政治的・外交的努力により、あるいは経済力や軍事力を通して探し出そうと試みてきました。

 しかし、このような方法は、根本的な解決策となることはできませんでした。根本的で唯一の方法は、失ってしまった人間始祖の最初の家庭、すなわち神様の理想家庭を復帰することです。それは、神様を中心とする家庭、真の愛を縦横で完成した家庭のことです。

 神様は、真の愛の本体として存在し、人類にとっては無形の真の父母であられます。愛は独りでは成立しません。必ず相手を通して結実されます。人間は、神様の真の愛の実体対象として造られた子女です。神様は、人間に「生育せよ」という第1祝福を与えられたのであり、その第1祝福は、人間が神様の真の愛の完全な対象、すなわち真の人間になりなさいという祝福でした。神様は、自らの対象に、ご自分よりも優れていることを願われました。

 神様は、真の愛の対象である人間に対し、投入して忘れ、さらに投入して忘れ、無限に与えたいと思われる真の父であられます。愛の出発が無限に「ため」に生きるところから出てきたからです。

 神様は、人間に対して「殖(ふ)えよ」という第2祝福を与えられました。人間始祖は、神様の子女として成長して完成し、神様と一体となった心情圏のもとで、真の夫婦として完成するようになっていました。続いて、彼らは、神様から相続した真の愛、真の生命、真の血統を彼らの子女に伝授しながら、実体の真の父母となるはずでした。

 このように神様の創造理想は、最初の家庭から縦横に真の愛を完成するようになっていたのです。神様の愛が絶対、唯一、不変、永遠なように、その家庭は、真の愛を中心とし、絶対、唯一、不変、永遠の家庭となります。ここから人間は、神様と一心一体となった実体となり、完全な自由と幸福と平和の理想を完成するようになります。

 この時、人間は、宇宙万象の歓迎を受ける真の愛の主管主となるのです。これが神様の人間に対する第3祝福です。第3祝福は、人間が万物を主管しながら、幸福な生活条件を得る祝福です。これには生態系と自然を真の主人の立場から保存しなければならないという管理の責任も含まれています。


韓鶴子総裁講演集」より

天宙は私の故郷であり祖国⑥

神の国とは

 親愛なる女性指導者の皆様! 総裁は、新千年が始まる午前零時に、全世界に送るメッセージを通して「真の愛の天宙化は新千年天国完成」というみ言を宣布しました。

 「真の愛の天宙化」という言葉は、天と地を真の愛の家にしようという意味であり、新しい千年を迎え、全体世界を通して天国を完成するということになります。

 天宙は、神様から出発したので、その対象的立場にある愛の家の完成のために、家庭や氏族、民族、国家、世界が同じ公式で原理の家を求めて、一つにならなければなりません。国は、家庭が入ることができる愛の家であり、世界は、国が入ることができる愛の家であり、さらに天宙は、世界が入ることができる愛の家です。その中でも、真の愛の家庭というものは、巨大な天の国の家、天宙の出発点であり、核になるのです。家庭で夫は、妻の真の愛の家であり、妻は、夫の真の愛の家であり、父母は、子女の真の愛の家であり、子女は、父母の真の愛の家です。

 神の国は、真なる自由と、信仰の理想が花咲き、実を結ぶ所であり、真の愛と真の生命と、真の血統が結びついた真なる家庭がとどまる所です。さらには、永遠なる真の愛と幸福が充満した千年王国時代が始まる所です。

 総裁がこれまで主唱してきた天地安息圏の中心が、神様が共にされる真なる男女が結合した家庭であるために、真なる家庭の価値を説き明かしてきたのです。ゆえに、私たちは、聖書でいうエデンの園をこの地球上に具現させなければなりません。

成約時代とは

 今、新たに迎えた新千年は、6000年間の救援摂理が完成され、創造理想を中心とした本然の天の国が建設される時です。旧約と新約の約束が成される、成約の時代をいうのです。2度と涙がなく、死亡がなく、哀しみ痛む声が聞こえない、新しき天と新しき地をいいます。

 水晶のような澄んだ生命水を、代価なく分け与えられる、条件の必要ない真の愛の時代をいうのです。霊界と地上が一つに通じ、天上と地上に神様の国が成される時代です。生きていらっしゃる神様の直接主管が、復帰された長子権、父母権、王権を通して、全体、全般、全権、全能の新時代を開く時です。

 地球星は人類の故郷であり、霊界は人類が完成、到達しなければならない永遠なる祖国を意味するのです。

 そしてついに「一人の神様のもとの一つの国(One nation under God)」を越え「一人の神様のもとの一つの天宙(One cosmos under God)」として、天の父母を中心とした地球星大家族主義の世界が成される時です。

 ゆえに、神様と人間の根本関係である父子の因縁を心に刻み、「天宙」すなわち霊界と地上を「私たちの故郷であり祖国」として創建するために、積極的に先頭に立ってくださるようお願いいたします。

 重ねて、この場を訪ねてくださった全国の女性指導者と貴賓の皆様に感謝し、四海同胞がお互いに真なる兄弟姉妹となり、平和と自由と正義があふれる新しい千年王国が始まることを祈願いたします。

 皆様の国と、各家庭に神様の祝福が共にあらんことを祈ります。ありがとうございました。


韓鶴子総裁講演集」より

天宙は私の故郷であり祖国⑤

国際合同祝福結婚式の意味

 私たちはここで、天の戦法とサタンの戦法がどのようなものであるかを学ぶことになります。すなわち、天の戦略は打たれて取り戻すことであり、サタンの戦略は打って失ってしまう戦略です。

 このような原則のもとで、レバレンド・ムーンは、人類救援のための方便として、五大洋六大州に広がっている五色人種を「1人の方、神様のもとの一つの世界」を成すために、国際合同結婚式を挙行し、数千、数万双の若者たちを祝福結婚させてきました。

 東洋と西洋が結婚を通して一つとなるとき、世界で最も大きな文化的葛藤はなくなるはずです。米国人とドイツ人が結婚し、夫婦が真の愛で一つとなれば、怨讐であった2つの国が神様の真の愛によって1つになるのです。

 さらに、総裁は、霊界にいる霊人たちまで、真の愛により、祝福してきました。地上と天上に天国が成されるためには、霊界にいる霊人たちまでも祝福を通して解放しなければならないのですが、それは、地上にいる真の父母を通してのみ、可能であるのです。

 人類の先祖が偽りの父母として、罪悪の種を蒔いておいたので、メシヤは、人類の真の父母として来て、地上と霊界のすべての人類を解放してあげなければならないのです。

 血統で誤った問題に対する解決は、全知全能であられる神様でさえも、1人ではなすことができないのです。もし、神様がなすことができるのであれば、既にずっと以前にされたであろうし、また、堕落もさせなかったはずです。人間に賦与された自己の責任分担は、原理法度の神様においては、一切干渉することはできないのです。

 ゆえに、再び来られるメシヤは、人類の真の父母として来られ、血統を汚した原罪をもった人間を真の愛によって重生してあげなければなりません。

 このような点から、文鮮明総裁が主導してきた国際合同祝福結婚式の意味は、単純に、男女が配偶者として出会うところにのみあるのではありません。本然の神様の生命の種を賦与され、真なる神様の子女として生まれ変わるための、神聖な重生の儀式なのです。このように、蕩減原則を通して、個人、家庭、氏族、民族、国家、世界、天宙的蕩減時代を経て、ついに霊界解放と、地上解放時代を迎えたのです。

 世界が、数千、数万の民族に分かれ、父母、夫婦、子女まで分裂し、宗教圏も、キリスト教イスラム教、儒教、仏教など4大文化圏に分かれてきましたが、今私たちは、大統一家庭化時代を迎えたのです。新約時代を経て、完成時代である成約時代を過ぎて、堕落がなかった本然の第4次アダム圏時代に進入して、天国の時代に入っていくようになったのです。

 言い換えれば、今は、国家主義時代が過ぎ、世界主義時代を越えて、天宙が一つの神様のもとで、一つとなる時代に進入したのです。さらに全地球星が祝福家庭の故郷となり、神様がいらっしゃる天上世界は祖国になり、一つとなることによって、永遠なる祖国光復である地上・天上天国が始まるのです。


韓鶴子総裁講演集」より

天宙は私の故郷であり祖国④

絶対信仰、絶対愛、絶対服従を実践してこそ

 来られるメシヤは、サタン世界の愛とサタン世界の血統を否定し、神様の真の愛で連結した、完成した個人、家庭、氏族、民族、国家、世界と天宙を成さなければなりません。すなわち、真の父母の愛によって、全人類が新たな祝福結婚をすることによって、新しい血統的家庭の相続を受けなければならないのです。そしてこれは、真の愛でなくては道がないという事実を知らなければなりません。こうして、サタン世界の地獄圏を解放しなければなりません。

 ゆえに、すべての人類は、8段階の復帰過程を経て、神様の子女の立場を取り戻さなければならないのです。すなわち、腹中時代を経て、幼児時代、兄弟時代、婚約時代、夫婦時代、父母時代、祖父母時代を経て、王と王妃の時代までの8段階を復帰しなければなりません。結局、人間は、神様の子女として、王子、王女として、天地の大主人になるという目的で生まれたことを知らなければなりません。

 皆さん! このように、私たち人間は本来、成長し、男性は女性に出会って王となり、女性は男性に出会って王妃となり、天の国の王子、王女として、天の国のすべてのものを相続される相続者の位置にまで行かなければなりません。

 そのためには、地獄の底から、8段階の蕩減条件過程を通過して、天国まで一体化させなければならないのですが、これは、メシヤとして来られる真の父母の祝福を通してのみ、可能なのです。このような祝福家庭(blessed couple)は、世の中の前に助けとなる、主体的なプラスカップル(plus couple)にならなければなりません。

 このように、完全に生まれ変わった新しい人になるためには、神様を中心として、絶対信仰、絶対愛、絶対服従を実践しなければなりません。総裁もやはり、生涯を通じて、これを実践してきました。

 神様は、宇宙を創造されるとき、絶対信仰をもって造られました。さらに、神様は私たち人間を愛の絶対的パートナーとして造られました。絶対従順とは、自分自身までもすべてなくして、完全投入することを言います。

 このように投入しては忘れ、投入しては忘れ、最後には自分という概念まですべてなくなるゼロ・ポイントになるのです。

 愛を否定されてももっと愛し、投入してももっと投入してこそ、怨讐を真の愛で自然屈服させる位置まで進むようになるのです。神様がそのような道を歩んでこられ、天地父母がそのような道を歩んできたのです。

 投入し忘れてしまい、投入して忘れてしまうことを続ける人が中心者となり、全体の相続者となり、孝子の中の孝子となります。家庭の中でも、おじいさん、おばあさんなど、10人の家族が暮らすとしても、最も「ため」に生きる者が家庭の中心となるのです。国において、愛国者も同様です。投入して忘れてしまうほど、忠臣、聖人、さらに進んで聖子として決定されるのです。

 神様は、人類歴史始まって以来、いかなる存在よりも、真の愛を中心として、より一層「ため」に投入し忘れてきたのであり、また、永遠に継続して忘れて投入することができるお方であるので、「ため」に生きる者の王となり、先祖となることができるのです。

 総裁が導いてきた統一教会が、短い期間に世界的な宗教団体として成長したのも、まさしくこのような原理原則で努力してきたからです。

 総裁の生涯を振り返ってみるとき、人類救援の道を行くとき、今日に至るまで、有形・無形世界の億万のサタン勢力が反対し、多くの宗教指導者たちが反対し、各国の政権が反対しましたが、総裁は堂々と彼らのために生きてきたので、いつの間にか、彼らの中心位置に立つようになったのです。

 真実を理解できず反対する彼らのために生き、反対する彼らの子女たちのために投入し、反対する政権のために生きてくると、いつの間にか、総裁を尊敬するようになったのです。


韓鶴子総裁講演集」より

天宙は私の故郷であり祖国③

人間世界で最も重要なこと

 人間世界で、最も重要なことは真の愛、真の生命、そして真の血統です。真の愛には真の生命があり、真の血統が連結されます。真の血統が連結されなくては、真の愛が成されないのです。また、真の生命が連結しない愛は、偽りの愛です。真の生命は、真の愛と、真なる血統の因縁の中で懐妊されるのです。

 このように、真の愛と、真の生命と、真の血統を通して、永生の道が開かれるのです。真なる人となり、真なる愛と、真なる生命と、真なる血統を後代に残すことが神様の創造理想なのです。永遠なる真の愛、永遠なる真の生命、永遠なる真の血統の主人であられる理想的な神様に似た人が、天の国の完全なる真の息子、娘になるのです。

 どうして結婚をするのでしょうか。まさしく、このような真なる血統的伝統を、過去、現在、未来に連結するためです。堕落する前、アダムとエバは神様に直接、自由に接することができたのですが、堕落したのちには、以前のように神様に接することができなくなってしまったのです。

 さらには、堕落したアダムの子女たちであるカインとアベルは、神様の血筋を受けることができず、サタンの血筋を受け継ぎました。ゆえにイエス様は、ヨハネによる福音書第3章3節で、「よくよくあなたに言っておく。だれでも新しく生れなければ、神の国を見ることはできない」と言われたのです。

 人間は、血統的に誤った愛によって、誤った生命をもっている自分自身であることを自覚しなければならないのです。人間は、自分たちが愛の怨讐であり、生命の怨讐であり、血統の怨讐の位置にあるという事実を、この上なく恥ずかしく思わなければなりません。

 神様は、今日の世界でフリー・セックスやホモセクシュアルが乱舞していることを御覧になって、言葉にできない悲しみと苦痛を感じていらっしゃいます。しかし、そのような怨讐の息子、娘を自分の息子、娘よりも、もっと愛さなくてはならないというのが神様の立場です。投入し、忘れ、また投入し、忘れながら、失ってしまった息子、娘を再び取り戻そうとするのが、神様の救援摂理です。

 堕落した生命を生かすためには、それよりも強い生命力を投入しなければなりません。堕落し、偽りの種で腹中に宿された子供を見ながら、悲惨に感じている神様がどんなに哀れでしょうか。

 そのような子女が繁殖し、今日の60億の堕落人類となったのです。

 人間は本来、3時代を通過するようになっています。母の腹中時代は“水中時代”であり、地上世界は“土と水と空気の時代”であり、死後の世界は“愛の時代”です。

 胎児が母の腹の中で栄養をもらって育つのと同じように、人間の肉身は、地球星で、万物を食べながら成長するのです。それで、人間は、地を母のように愛さなければならないというのです。

 霊界は、太陽のような光が、夜も昼もさす所です。太陽系は、常に昼です。霊界もこれと同じです。霊界での愛の光は、変わることがありません。朝でも夜でも、北極でも南極でも、愛は変わることがありません。そのような真の愛が充満した世界が霊界です。霊界は、春夏秋冬という季節を通して実を結んだものを収穫し、倉庫に貯蔵する所と同じなので、地上世界の人生が結実した所です。

メシヤは人類の理想的核の家庭の主人

 復帰歴史路程で、これまで神様の直接的な真なる血統が連結され、真の生命をもって出生した人は、イエス様しかいません。

 ゆえに、これまで堕落した人類の中で、地上や霊界で、神様の直接主管圏に入っていった人は1人もいませんでした。それで神様は、これまで一人、孤独な悲しみの歳月を過ごしてこられたのです。

 ゆえに、人間も悲しく、万物も悲しい世界となってしまったのです。それで神様は、信じることができる1人の人、すなわち、血筋を浄化させ、真の生命に重生させ、神様の真の愛を受け継ぎ、解放の主人になることができる1人の男性、メシヤを探してこられたのです。

 皆さんもご存じのように、アダム以降、旧約時代の歴史は、メシヤを迎えるための選民の歴史です。準備された選民、イスラエルを通して、イエス様がメシヤとして来られ、万民をイエス様の家庭と接ぎ木し、真の血統を世界化しようとされたのが神様のみ旨であったのです。しかしユダヤ民族の不信により、イエス様が十字架で亡くなることによって、その役事は再臨理想として残されました。

 したがって、再び来られる再臨主は、人類の真の父母の立場で、再び真の愛の家庭を取り戻し、天地父母の位置を経て、人類救援摂理を完成しなければなりません。

 メシヤが出発しなければならない起点は、アダムとエバが堕落しないで完成した家庭よりも、もっと神様に栄光をお返しし、もっと素晴らしく侍ることができる孝子、孝女の家庭とならなければなりません。

 メシヤは、真の愛を中心とした父の立場で、真の生命と真の血統を連結し、新たに出発しなければならない人類の理想的な核となる家庭の主人です。ここから、祝福結婚した家庭を連結し、地上天国、天上天国の完成をみるのです。ゆえに、メシヤは人類の前に真なる父母として来られなければなりません。


韓鶴子総裁講演集」より

天宙は私の故郷であり祖国②

天宙が私の故郷であり、私の祖国

 内外の指導者、貴賓の皆様! 善なる人とは、どのような人ですか。様々に定義することができるでしょうが、一つは、受けたものを踏み倒す人は悪なる人であり、受けたものに対してプラスして恩返しする人は善なる人であるというのです。

 それゆえ、子供が自分よりも低くなることを望む父母はいないのです。高くなることを望みます。また、夫は妻を、そして、妻は夫が自分よりも素晴らしくなることを願います。また、兄は弟を、弟は兄がもっと立派になることを願うのです。

 ゆえに、受けたものよりも、もっと大きなものを返そうとするのが父母の願いであり、夫の願いであり、子女の願いであり、万物の願いであり、結局、宇宙の願いでもあるのです。

 一歩進んで、大きな心で「天宙が私の故郷であり、私の祖国である」という考えをもった人だけが、自由と解放を受け、天宙的に歓迎されるのです。すなわち、個人的に歓迎され、家庭、国家、世界、天宙的に歓迎されてこそ、結局、神様の真の息子、娘になることができるという結論が出てくるのです。

私たちが暮らしたい本然の故郷

 それでは、皆さんはどこで暮らしたいですか。自分が生まれた本然の故郷で暮らしたいはずです。しかし、本然の故郷は、広い意味で考えるとき、天宙の中でも地球星であり、祖国は私たちの先祖である神様がいらっしゃる所です。

 この地球星で堕落していない本然の父母、兄弟、息子、娘が共に暮らすならば、そこがすなわち、私の故郷です。そこには、黒人、黄色人種、そして白人が共に調和して暮らしているのです。

 このすべての人種は誰の息子、娘ですか。父母は一人の方であられます。ゆえに、宇宙で、東西南北のどこに行ったとしても、共にいらっしゃる神様が人類の父であらざるを得ないのです。

 例えば、米国の主人が白人であったり、黒人であったり、黄色人種であるという考えは、誤りです。米国の主人は神様であられます。

 日本も同様です。ただ皮膚の色が違うのは、住んでいる地域によって、保護色を合わせるための気候と環境の影響のせいなのです。それで、雪の多い地域には白人が多いのです。反対に太陽の光が強いアフリカのような所には、黒人がたくさんいるのです。しかし、人はみな根本的に同じなのです。

 例えば、血の色や、皮膚や骨の形はみな同じです。そして、互いに愛し合うことも同じです。ゆえに、人種の差別はあり得ません。

 それで、統一教会では国際合同結婚式を通して、人類を平等化してきました。自然の道理と原則を尊重してみると、五色人種が互いに結婚するようになったのです。黒人と白人が結婚することは、北極と南極が一つになることと同じです。また、黄色人種と黒人が結婚すれば、お互いの長所を受け継ぐようになり、より優れた子孫を生むと考えるのです。

 愛があるところには、葛藤がありません。たとえ、皆さんの生まれた故郷と祖国は異なるとしても、一つ間違いのないことは、信仰の本郷地であり、平和と統一の本郷地というのは、真の愛を中心とした祖国と故郷であるということです。


韓鶴子総裁講演集」より

天宙は私の故郷であり祖国①

文鮮明先生御聖誕80周年祝賀・東西南北統一前進大会」
2000年3月7日、九州大会、北九州市西日本総合展示場
       8日、広島大会、広島市広島県立総合体育館

 今日まで共にいてくださり、見守ってくださった神様に、このすべての栄光をお返ししようと思います。私の夫である文鮮明総裁は、生涯を通して、ただひたすら神様の創造理想実現のために諸般の難問題を解決しようと心を砕いてきました。

 16歳(数え年)の少年のころに天命を受け、楽園のイエス様をはじめとする歴代の聖賢たちと自由に交流しながら、神様のみ旨の究明とともに、人類救援のための復帰摂理歴史を完結するために、孤軍奮闘してきました。

 知ってみると、神様は栄光と尊貴の玉座にいらっしゃるお方ではなく、堕落し地獄に落ちた子女たちを救うために苦労してこられた、悲しみと嘆息と苦痛の神様であられました。

 この意義深い日、私たちが心に刻まなければならないことは、私たちがみな、神様の心情と完全に一つになることであり、さらには神様のみ旨を成し遂げることです。

 人間は堕落によって霊的無知に陥ることにより、神の実存および人間と宇宙に対して根本的な無知に陥りました。したがって、肉身をもってこの世をどのように生きるべきか、死後の霊界の実在とそのための準備として地上生活がどのようでなければならないかということを知らないまま生きてきました。

 神様のみ旨と心情を知って生きてきた夫の生涯は、一言で言えば、昼夜を忘れ、季節も環境も超越して、ただみ旨を成就するために全身全霊を尽くす道でした。

 夫の80年の生涯を振り返ってみるとき、これまでの多くの苦難と迫害にもかかわらず、この場で、今日、皆様と共に過ごすことができたのは、ただただ神様が助けてくださったからです。

 総裁はこれまで、世界の至る所の公席で1万回余り話してきました。これは既に300巻余りの本として発刊されました。

 今日、親愛なる女性指導者の皆様と出会ったこの意味深い場で、これまで総裁が考え、教えてきた内容の一端を「天宙は私の故郷であり祖国」という主題でお話ししようと思います。

理想的な存在のモデル

 本来、天宙は、人間が主人となって暮らすように造られた巨大な家です。そしてこの天宙の中心となった人間は、上下、左右、前後の関係性、すなわち父子関係、夫婦関係、兄弟関係の中で球形として存在します。神様は、この上下、左右、前後である1、2、3、4、5、6の中心である第7の位置にいらっしゃいます。それで神様は、私たちの日常生活を指導されながらも、見えない中心の位置にいらっしゃるのです。

 人間は、堕落したサタン圏内での拘束と苦衷の中から、神様の助けにより自由と解放を受け、真なる息子、娘として成長したのちに、相対に出会い、真なる夫婦となり、さらに子女を生み、真なる父母となることが正しい人生路程です。ゆえに、私たちは、真なる子女を否定することができず、真なる夫婦を否定することができず、真なる父母を否定することができません。これを否定すれば、宇宙の原則に逆行し、自らの存在を破壊することになります。

 それゆえ人間は、真なる父母と共に、真なる夫婦と、真なる息子、娘によってなされた真なる家庭を成し遂げなければならないのです。これがすなわち、理想的な存在のモデルとなるのです。

 人間は、家庭で真なる父母の愛を完全に受けなければならず、真なる夫婦の愛を完全に受けなければならず、それから真なる息子、娘の愛を完全に受けなければなりません。このようなすべての人間関係を完成させるのは、お金でもなく、知識でもなく、権力でもなく、物質的な力でもない、均衡をなす神様の真の愛しかありません。

 真の愛は、投入する力です。与える力であって、受けることのみの力ではありません。すべてを与え、零点(ゼロ・ポイント)の位置に入っていくのです。完全に空いた場になるので、零点の位置には、何が入ってきてもOKです。

 それで、与える力が永続するので、戻ってくる力が加重され、永続することによって、永遠なる均衡がなされるのです。それゆえ、真の愛を中心に「ため」に生きる世界は、授受作用を通して完成されるのです。

 天地のすべてのものが相対的関係で存在しているのも、このように授けて受ける作用を通して、真の愛の世界を成すためなのです。

 相対関係において、すべての授ける力に対して、戻ってくる力が運動することによって、その中心点は永遠に定着することができるのです。すなわち、天運の数である7のような真の愛の中心位置に神様がいらっしゃり、全宇宙が均衡をなして運行しているのです。天運というのは、このように受けて返す巨大な天宙的な流れです。その中で、愛も流れ、空気も流れ、水も流れ、光も流れます。しかし、その流れは、回り回って、再び円形に戻っていくのです。


韓鶴子総裁講演集」より