韓鶴子女史み言アーカイブ

韓鶴子女史が語られた至宝のメッセージ

救援摂理史の原理観⑥

 マリヤは、エバとタマルを蕩減復帰すべき立場なので、ヨセフとは婚約関係を保たなければなりませんでした。しかし、摂理的に見れば、彼らの関係は夫婦ではあり得ません。ですから、彼らはイエス様が誕生する時まではもちろん、そののちにも性関係を結んではならないのが神様の願いでした。ヨセフは、マリヤに対して、イエス誕生ののちにもずっと愛の心をもち続けました。

 マリヤは、ヨセフと別れ、イエス様を神様の息子として育てたい気持ちがあったはずです。しかし、現実は、それを簡単には許しませんでした。本心では駄目だと思いながら、マリヤは、ヨセフと性的関係を結ぶようになって子女をもつことにより、エバの失敗を反復した結果となってしまいました。

 サタンは、これを条件として、彼らに侵入するようになりました。イエス様一人を残して、すべてサタンの主管下に入っていった結果となったのです。イエス様を守るべき父親も、母親も、アベル側の兄弟(洗礼ヨハネとその兄弟)も、カイン側の兄弟(ヨセフの子女)もすべてサタン側になってしまいました。人がサタンの侵入を受ければ、もはや霊的に受けた恩恵と感動を失ってしまいます。神様に対する確信と感謝を失うようになります。すべてのものを人間的に考えるようになります。

 これによりマリヤまで、イエス様が願われる結婚を助けられず、かえって反対してしまったのです。これが、イエス様が新婦を迎えられず、そして真の父母になれず、十字架の道を行かざるを得なかった直接的な原因になったのです。カナの婚姻の宴で、イエス様がマリヤに「婦人よ、あなたは、わたしと、なんの係わりがありますか」(ヨハネによる福音書第2章4節)と言ったのも、最も貴い摂理の要請であるイエス様の新婦を迎える仕事をなおざりにし、遠い親戚の婚姻の宴を手伝おうとするマリヤを責めた心情が表出されたものです。「わたしの母とは、だれのことか。わたしの兄弟とは、だれのことか」(マタイによる福音書第12章48節)と言われたみ言も、このような基準から理解しなければなりません。

 イエス様は、母マリヤからも、ザカリヤ、エリサベツからも反対され、最後に洗礼ヨハネからも反対され、肉親の保護を受けながら使命を完遂することを断念するしかありませんでした。新しく霊的基盤を探して、再び復帰摂理をなさろうと出発したのがイエスの出家でした。出家した

 イエス様は、行く所がありませんでした。「きつねには穴があり、空の鳥には巣がある。しかし、人の子にはまくらする所がない」(マタイ8・20)と嘆息されました。

 親族の基盤を失ったイエス様は、それに代わり得る基盤を探しに出掛けたのです。これがイエス様の3年路程でした。しかし、民族が不信し、弟子たちの信仰が弱くなって、サタンの侵入を受けてしまったので、イエス様の基台は崩れ、十字架の道に行かれるしかありませんでした。本来イエス様は、メシヤとして地上に来て、弟子たちと万民を祝福され、罪のない天国を築かなければなりませんでした。ところが、不信されて新婦を迎えられなかったので、真の父母になれず、その使命を完遂することができませんでした。それゆえ、再臨することを約束されました。

 きょう、このようにイエス様とマリヤに関する内容を詳細に明らかにするのは、これまで既存のカトリックプロテスタントの反対がたくさんありましたが、聖書でいうように「地上でつなぐことは、天でもつながれ、地上で解くことは、天でも解かれるであろう」という真理のとおり、イエス様とマリヤを解放させてあげるためなのです。

 再臨主は、イエス様が果たせなかった神様の復帰摂理の根本を完成するために来られます。すなわち、創造理想を完成すべき真なる本然の赤ん坊の種として来て、神様の真の愛、真の生命、真の血統の根源になる真の父母の理想を完成するために来られます。彼は、既にイエスの時まで神側が勝利した根本基台の上に臨在されます。

 すなわち、イエス様が大人になられる時までの勝利的な基盤の上に正しく立たれて、彼が果たせなかった新婦を探し出し、真の父母になられ、万民を救ってくださるのです。それゆえ、真の父母は血統を伝授する新しい結婚行事を通じ、全人類をして、神様の真の愛、真の生命、真の血統に接ぎ木して、真の人として救援し、さらには真なる家庭を成して地上天国を建設なさるのです。

国際合同結婚式の意義

 それゆえ、再臨主は肉身をもって来られて、新しい血統関係を編成しようとするのであり、これが国際合同結婚式なのです。アダム一家庭で失われたものを世界大家庭圏で蕩減することにより、アダム家庭で完成すべき真の長子権、真の父母権、真の王圏を取り戻し、神様が主管なさる地上天国へと転換し、天上天国に入籍をして、神様を中心とした地上・天上王圏時代に進入して、勝利と自由と幸福と統一の世界を復帰し、神様の創造理想である地上天国、天上天国を迎えるようになるのです。これが救援摂理史の原理観です。

 皆様も近づく360万双の国際合同結婚式に参席し、神様と全人類の大きな希望である地上天上天国に入籍する幸せな家庭になるようお願いします。

 親愛なる各界指導者、そして御来賓の皆様! きょう、この意味深い集いに盛況を呈してくださった皆様に、いま1度、深く感謝を申し上げます。併せて、皆様すべてがこの歴史的な方向に一致して、平和世界建設に先駆者となってくださるようにお願いします。皆様と皆様の御家庭に神様の祝福が共にありますよう、お祈り申し上げます。ありがとうございました。


韓鶴子総裁講演集」より