韓鶴子女史み言アーカイブ

韓鶴子女史が語られた至宝のメッセージ

アジアと世界を救援する真の愛の運動②

真の愛は対立や葛藤を超える

 日本が経済的に豊かになりながらも、その歴史的価値を立派に守ることができたのは、女性たちが献身的、犠牲的に家庭を守ってきたためであると私は思っております。事実、歴史的価値の中で最も重要なものは、家庭を中心とした価値観です。昔のことわざに「家和して万事成る」というのがあります。これはすなわち、家庭こそが平和の根本であるという意味です。

 そして、このような家庭をつくるのに最も重要な要素が真の愛です。真の愛とは愛の中でも神を中心とした絶対的愛のことをいいます。すなわち、愛せないものまでも愛するのが真の愛であって、真の愛によると怨讐までも愛さざるを得なくなるのです。さらに相手のために生命までも捧げる自己犠牲的な愛となるのです。それゆえ、真の愛のもとでは個人はもちろん、社会や国家の間にある対立や葛藤さえも完全に超越され、溶かされ、真なる平和が成就されるのです。

 この真の愛は、創造と繁殖と発展の原動力となります。すべてのものは投入すれば消耗し、終わってしまいますが、真の愛は投入すればするほど大きくなって、さらに増加して返ってくるのです。そのため「永生」が可能となり、真の愛を実践する家庭と社会は滅びることなく発展するのです。

神様の愛で連なる地球家族時代

 私の夫である文鮮明師が教えてきた「ために生きる」という言葉は、世界平和を建設する基本方針となるものです。このような真の愛の起源は、神様にあります。そして神様は、真の愛を実現するために人間を創造されたのです。

 神様が人間を創造されるとき、なぜ男性と女性が互いに相対となるように造られたのでしょうか。それは真の愛のためです。真の愛の中では、夫は妻の、妻は夫の愛を分かち合うようになっていました。夫と妻とが互いに横的な愛を分かち合えば、夫と妻の根源である神様の愛を所有するようになれるからです。

 すなわち、横的な男女の愛によって、人間は縦的な神の愛と連結するようになるのです。言い換えると、男女が結婚するのは、真の愛を中心に互いの世界を横的に所有するためであり、縦的には神様の愛を所有するためなのです。真の愛は相続権があるので、創造主と被造物が自分の所有となります。人間の願望は、ここにおいてこそ達成されるのです。

 ですから、女性は男性がいなくては神様の愛と出会うことはできないし、男性は女性がいなくては神様の愛を所有することはできないのです。それゆえ、男性と女性は、神様の愛を所有するという立場から互いに平等な価値をもっており、一体となった夫婦が真の愛のパートナーとなれば、創造主と人間は、真の愛を中心として平等の価値をもつようになるのです。

 ですから、神様によって最初に造られた男性と女性が、夫婦の愛を成就すれば、彼らは真の父母となって、神様の愛を実現する最初の出発点となるはずでした。しかし不幸にも、聖書が教えているように、それは失敗してしまいました。私たち人類は、神様の代身として真の愛の実体となるべき真の父母を失ってしまったので、それ以後、このような真の父母の理想を再び回復し、真の愛を中心とした真の家庭と社会、国家、世界が実現される起源をつくらなければならなくなったのです。

 そう考えると、人類の歴史は、失われた真の愛、真の父母、真の家庭を回復する歴史であると言うことができます。つまり、これからの地球村時代とは、単に世界が地理的に近くなるだけでなく、真の愛によって、すべての家族が地球家族として連なる時代になるということなのです。


韓鶴子総裁講演集」より